2023/08/05

駐車場のおばちゃん

高野山へ行かれたことがある方ならおわかりだが
金剛峯寺と奥之院の一の橋は1キロくらい離れている。
私が駐車場の空きを待ちながら
彼からのメールを読んだのが金剛峯寺のところ。
奥之院まで移動し、一の橋前の有料駐車場へ入る。
おばちゃんが紙に入庫時刻を書き入れ
「帰るときにこれは必要だからなくさないでね」
と言われた。久しぶりのアナログ対応だ。

奥之院はまたそこから歩いて1キロちょっとある。
これはなかなか大変だぞ。
しかし歩くに従って言葉では表現できない
なんというか、不思議な感覚となり
寒くもないのに鳥肌が立ち
自然と涙が流れてきた。
これ以上は神聖な領域なので写真も携帯もダメです。

2時間弱くらいして駐車場へ戻る。
先ほどのおばちゃんですが、スマホに夢中で私に気づかず
私は窓口のガラスをトントンとたたいた。
窓を開けながら唐突に
「不整脈もっててさ、これで(スマホで)いろいろ読むとね
 ちょっとこわくなるよねぇ」
としゃべり始めた。
何を言っているんだぁ? 「えっ? 何ですって?」
「不整脈あるのよ、あそこの病院がいいとかさ、
 こんなことがおこるとかいろいろ調べると書いてある。
 読んでると良くないねぇ、怖くなる」
と旧知の仲のように話し始めた。
だから私も「読む方がきっとからだに悪いから、
スマホ検索なんかしたらだめ、読んじゃダメですよ
もっと具合悪くなっちゃいますよ」

しばらくなだめて(?)ようやく本題に入る。
「高野山初めてなの? 横浜から?」
と料金支払いながら話をする。
よく来たわねぇ、と言われたので
こちらの方面は高野山もだけれど
玉置神社へ行くために来たのだと話す。

「玉置神社へ行くのならね、私がよろしくと言っていたと伝えて」
「へぇっ?」
「私は今80歳になるけれど、定年まで奥之院で御朱印書いていた。
 そう言ってくれればわかるから」
「私はね、神社を左からの角度から見るのが好きよ、左から見てね」
とまでおっしゃる。
もう何だかわからなくなった私は
ただただ、はい、はい、伝えます。左ですね。

伝言まで頼まれた、お導き~

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