2021/01/24

お茶っ葉

 先日大学生の男子生徒さんが
「先生、お茶、飲まれるのですか?」
といきなり聞いてきた。
一瞬キョトンとして返事につまった私。
「そこに急須があるから」と彼。

あぁ、だいぶ前にもブログに書いた気がするが
家に急須がなく、だからお茶を入れたことがない
入れ方がわからない人がいるのだ
という記事を読んで驚いたことを思い出す。
「僕が以前付き合っていた彼女
 お茶が入れられなかった」
と彼もそのあと言っていたが、そういう時代らしい。

うちはすべて茶葉です、日本茶も紅茶も中国茶も。
と彼に話をする。
「茶葉は踊らなくてはなりません。
 最近のお急須は中にかご(網?ネット?)が
 入ってるのばかりだけどそうでないのを探すの。
 かごはずして、お茶の出口に網がはってあれば
 それでよいけれどついてないのも結構あるの。
 かごの中では葉っぱは踊れないから。
 紅茶も踊らなくちゃ。烏龍茶もね。
 あっ烏龍茶ってなぜ烏龍茶っていうか知ってる?」

はい、皆さま、どうして烏龍茶というかご存じで?
烏のように黒く、龍の爪のように丸まっているからですよ。
安い烏龍茶で紅茶葉みたいのが売られてますが
本当においしい高山烏龍茶などは
烏のように黒く、龍の爪のように丸まってます。
それが時間をかけてゆっくり開いていくのを待つ。
もちろんティーバッグも飲みますけれど。

2021/01/07

怖さを覚える

新年おめでとうございます。
北国は荒れているようですが、神奈川県は穏やかです。
しかしcovid-19の感染拡大はおさまらず
まったく穏やかでない2021年の幕開けとなりました。
この事態をどう受け止めているかは人それぞれ違います。
昨晩TV(BSフジのプライムニュース)で
獨協医科大学の増田教授が
「このウィルスへの怖がり方の幅が大きい」
と言っていました。
怖がり方の多様性を認めずに
画一的に行動制限など強い方法をとる国もある。
しかし日本は多様性を認めて(?)
それぞれの怖がり方にお任せし(?)
行動変異を促すやり方なのですね。
昨年の春のようにクラスターを追うレベルではなく
どこで感染したか?というくらいに経路不明が多い。
とにかくこのままだと東京は2月末には3500人
3月末には7000人という人もいます。
本当に怖い状況です。

ここからはクダケタお話となりますが。
今月の日経の私の履歴書(美術史家辻惟雄氏)1/4付
80年以上前になる幼稚園(キリスト教系)の園長の
「神様はどこにでもおられます。
 ほら、あちらにも、こちらにも」
というお話で怖さを感じたいう
朝一番にうふっと笑ってしまったのだが
このように小さいころに
見えないものへの恐怖を覚えるのは良いなと思う。

私は小さいころから現実的なところがあったのか
サンタクロースなど信じたことは一度もなく
だからうちへ来る子どもの生徒たちが
ほぼ100%信じていたというので
ひぇ~っと驚いているのだけれど
地獄とか閻魔様とか神様とかは
信じる信じないよりも
辻氏のように怖い存在だった。

嘘をついてはいけない、悪いことしてはいけない
これを教えるために母はこれらを使ったのですね。
だいぶ前にも書きましたが
幼稚園生の頃、北鎌倉建長寺、
その前にある円応寺に連れて行かれ
そちらには閻魔大王がおられるのですが
口から女の子の帯だか着物とかが出ていて
「嘘をつくと食べられるの。
 ほら、これはその女の子のおべべ」
とかなんとか言われて私は震え上がった。

サンタさんのような都合の良いことや
メルヘンチックな話は我が家には一切なく
読み聞かせられた話も
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」でしたし。
見えない何かにいつも自分の行動を監視され
文字通り閻魔帳に書き留められているんだ。
こわいなぁ、閻魔様。こわいなぁ、神様。
いやいや、辻氏のを読んで思い出してしまった。
それがどうでしょう。
もはや怖いもの知らずのおばさん
いえいえおばあさんと変貌しました。