2022/09/26

天井に何かが潜んでいる

 図書館で何となく見つけた本『猫と偶然』(春日武彦著)
を読んでいるのだけれど、この方精神科医で
家庭訪問も数多くなさったよう。
天井裏に何かがいるとか、
毒電波が来るからとベニヤ板を窓に貼ってるとか。
独居老人の女性で猫を飼っている人は多いらしく
結局認知症か否かの判断になるらしい。

天井裏に何かがいるというのは多いのかぁ。
また昔話だが、北海道の親戚を尋ねた時
90歳くらいだったろうか、親族のおばあちゃまがそうであった。
そのおばあちゃまは私の父の叔母さんに当たる。
一人暮らし。娘一家の家もそう遠くはない。
私はその町のホテルを予約していたのだが叔母から
「三七子ちゃん、ホテルキャンセルしておばあちゃんのところに泊まって。
 おばあちゃんが変なこと言うのさ。
 電器の中に猫がいるっていうのよ」
電器は天井にはめ込み式の蛍光灯、
一晩中一番小さい豆電球みたいのだけつけていて
アクリル板に猫が映るということらしい。

私「おばあちゃん、幻覚が見えるのかなぁ。
 さっきも死んだおじいちゃんが来るときがあるから
 料理作って出してるって聞いたのだけれど」
叔母さんはその話にはま~ったく驚かず
「おじいちゃんが来るのはいいのさ。(いいのか?)
 でも猫は気になるの。もし目に異常があるようだったら
 医者に連れてに行かなくてはと思うしね。
 とにかく同じ部屋に寝てどんなことなのか見てくれない?」

というわけで同じ部屋に布団を敷いたわけです。
そして深夜「ほら、何かいるだろう?」となり・・・。
私は無い知恵を絞って解決したいと思ったのでした。
朝になって「助けて裏から逃がしてあげた」と話したのである。
これであっさり解決するかと思ったら甘かった。

「どんな猫だった?」(えっ、そんなこと聞かれても・・)
「暗かったからね、たぶん黒っぽかったかなぁ」
「そう、やっぱりね」(ほっ)
「とにかく裏のドアから出したから。もう出ないから」
とドアを開けたのだが、その夜がなんと初雪の日で
逃がしたのに足跡がないわけ。
うっ、まずい。新雪だ。
結局は私の話におばちゃんが合わせてくれて
「そうかい、逃がしたかい・・」
バカだねぇ、三七子は、というお話でした。
おばあちゃんが猫を飼っていたかはしりません。

2022/09/24

すっごいおじいさんと気前のよいおじさま

前回のふしぎなおじいさんに続きまして
すっごいおじいさんと気前の良いおじさまのお話もあるのです。
これも10年以上前の話になります。

友人から御徒町のとある寿司屋のランチが安いと聞き
そちらの方に用事があったので寄ったときのこと。
回転寿司でなく、カウンターで注文します。
一人の職人さんが3~4人のお客さんを担当し握ってくれます。
なんとなくお隣のおじさまと会話が始まりまして
なんでもその方は30代のころから30年以上こちらに通っている。
もう退職されていてお住まいは埼玉とか
とにかく決して御徒町に近くはなかったと思います。
でも月に一度はここに立ち寄るのだとおっしゃっていました。

「ビールお飲みになれるでしょう?」と尋ねられる。
「あっ、いえ、午後これから用事がありますので・・・」
「でもお飲みになれるのですよね?」
「いえいえ、これから行かねばならないところがありますので」
「でも飲めるのですね。こちらにビールお願い」
と、ビールが運ばれてきた。
「それとね、○○作ってくれる?」と注文なさり
本来ランチ時はそういう対応はしてくれないのだが
そこは30年以上のお得意様なのでやってくださったよう。
「これおいしいのですよ。どうぞ食べてみて」
ご馳走してくださった気前の良いおじさん。
(自分の寿司代は払いましたよ、もちろん)

カウンターですので、自然と話をするときに顔を横に
つまりこのおじさまの方へ顔を向けるわけですが
その向こうとなりに、この方も杖をついてましたが
おじいさんがお座りになった。
どうやらこちらもご常連らしく、なんと!
赤身のマグロの握りだけが10個ばかりずら~っと並んだ。
それを端から食べ始め、途中で、なんと!
パカッと入れ歯を外しマグロの横に置いて小休止。
しばらくするとまた口におさめて続きを召し上がり
杖をついてお帰りになった・・・・
びっくりした。すごいものを見てしまった!!

お隣のおじさまと話はずんだというより
その向こうのおじいさんにくぎ付けとなり
横を向きビールを飲み続けていた。
おかげで真っ赤に酔っぱらいまして
午後の「行かねばならないところ」に行かれなくなる。
それは自身のレッスンでして・・・。
店を出てから先生に電話をし
「突然で申し訳ないのですが、急用ができまして・・・」

この店を紹介してくれた友人には
「何度も行ったことあるけれど、そんなこと私一度もない!」
と憤慨しておりました。

2022/09/14

不思議なおじいさん

 8月の1か月間、俳優山﨑努氏の『私の履歴書』(日経)を楽しく読んだ。
31日の最後に多摩川で散歩をするということが書かれてあったが
そこに出会った老人とのおかしな不思議な会話が載っていた。
太陽を見上げ「あれは何だ?」とその老人。
山﨑氏「…あれは太陽です」
「へぇ、あれが太陽ですか」「・・・」
「ここへはよく釣りにきていました。20年ぶりです」
そしてぽつりと「この辺はもう月は出ないでしょうね」
「・・・いや、出ます」
「えっ、出ますか、そうですか」

そういえばだいぶ前にブログに書いたことがあるが
私も不思議なことがあった。
8月末か9月だったか、とにかく時期的には今時分。
いつものように箱根湯本の整体に行き
その日は何の予定もなかったのでふらふらとバスに乗り
芦ノ湖を経由して湯河原へと降りた。
JRホームのベンチで電車待ち、読書をしていると
杖をついた老人が横に座った。
「あじさい、きれいですねぇ」とつぶやく声。
私はふっと顔を上げてまわりを見る。
他に誰もいないので私に話しているとわかったが
すぐに返答しなかったためか
「あじさい、わかりますか? あの赤い花」 
その老人の指す方向を見るとあじさいはない。
しかしピンクの花が咲いている。
「あれはあじさいでなく芙蓉だと思います」
「おぅ、そうですか」
するとひゅっくと立ち上がり去っていった。
と、いうことなのだが、消えたという感じなのだ。
立ち上がり、去っていくのを見届けていたわけではない。
ほんのちょっとまた視線を本に戻したのだが
ふと(今のは何だったのかなぁ、おじいさん・・・?)
と次にあたりを見渡した時にはおられなんだった。
そのベンチは階段からも距離があり
杖をついたあの老人がそんなに早くはたどり着かないだろう。
不思議だ・・・消えた・・・

2022/09/09

合間の料理

エリザベス女王が亡くなられましたね。
この方は国葬にふさわしいけれど。
とにかく腹立たしい。

先日ちょっと時間があって三越本店の英国展寄りました。
日常的にパンがなくても生きていける私ですが
なぜかスコーンは好きで異常に反応する・・。
会場はものすごい人、人、人。
スコーンも長蛇の列で、時間も根性もない私は
結局お目当てのスコーン購入を諦めた。
こんなに売れるなら、
日本でももっとあちこちで売ればいいのにと思う。
正直に言うとスコーンよりクロテッドクリームが好き

店頭でかわいいエリザベス女王が
手を振っている人形があった・・・。

さてさて、この2週間、合間に作ったもの。
フルーツ白玉あんみつ
以前も書きましたが、豆好きなので
赤えんどう豆は常備。寒天も常備。
あんこはお菓子もお料理も手際よく作る知人からの頂き物。
白玉粉も家にあったので
フルーツ缶詰買って作りました。
白玉は確かにむずかしい。時間が経つと固くなる。
無性にみつ豆が食べたかったのでした。

久しぶりのナポリタン
ナポリタンはウインナーソーセージに限る!
ということをしみじみ感じながら食べた3日間
そう、3日間続けて作って食べました。
ナポリタンは茹でた麺を数時間寝かす、ここがポイント!
もう、しばらくいらない・・・

ゴーヤの佃煮
お向かいの奥様が作ったのをくださりまして
なんとおいしいのだろうと感激。
写真だと見た目が良くないですがまた作りたい!
でももう、ゴーヤが穫れない! まだ育っているかしら?
甘く、あま~く作るのです。
お向かいさんから
「なんだか1年持つって書いてあったけれど
 すぐなくなっちゃうわよねぇ」
ほんと、すぐなくなっちゃう。
たまには料理するのでした。