2020/11/08

ひとり温泉いきました 27(ほんとはふたり)その3の2

そのあとしばらく間をあけて
よろづや出たすぐ脇にある湯田中の大湯にも入ってきた。
宿泊客も利用できるし、地元の方も多く利用する共同温泉。
(他にお客様がおられたので写真はなし)
渋温泉同様 湯船は2つで高温と低温とになっている。

ここで2歳くらいの男の子とお母さんと一緒になった。
おぎゃ~と生まれて産湯もここだったとおっしゃる。
「その頃はこの子用の桶を置いておきました」
かわいくておとなしい男の子。
ちょっと熱めのお湯におとなしく抱かれて入浴している。
湯船から出るとお母さんは自分の前に彼を座らせ
ピチャピチャと髪の毛をちょっと濡らして洗髪している。
その間も本当におとなしくされるがままにしている。
しかし洗い終わってザバ~と頭から温泉湯がかけられたとたん
爆発したみたい、すごい勢いで泣き始めた。
いくら水で薄められたとは熱いよねぇ。
この光景を見てすっかり忘れていた自分のことを思い出す。
いやいや、このころは頭にお湯をかけられるの
私も泣いていたわ。
シャワーなんてものはなく、大量の湯が直接だ。
親も両手ですすげないから
何度も何度も頭にお湯をかけてきた。
泣いた、泣いた、そうだったと思い出した。

そしてこの坊やですが、
しっかり目をつぶって大声を張り上げ
両手を前に掲げ、それこそ紅葉のような手
いっぱいにひろげている。
つまり「タオル」というサインですね。
いやぁかわいかった。
この光景にであわなければ
自分の幼かったころの洗髪のことなんて
一生思い出さなかっただろう。

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