2019/01/14

すべては虚構か

ベストセラー本『サピエンス全史』と
最近見た韓国ドラマ『ひと夏の奇跡』と
録画しておいた映画『岸辺の旅』
これのせいでなんだかどれもこれも本当なのか
いやいや、だいたい本当とは何なんだろう
と今頭の中がおかしくなってしまった。

ドラマと映画はすでに死んでしまった人が現れて
普通に生活を共にしている話。
誰にでもその存在が見えている。
だから現世の人が、「本当はこの人はこの世の人でない」と知らない限り、
目の前のその人がこちら側の人かあちら側の人かはわからない。
わかるかな、書いてること。

『サピエンス全史』はやっと上巻が読み終わったのだが
作者の視点に驚かされた。
我々人類自らサピエンス(賢い者)と称しているわけだけど
原人とかネアンデルタール人から進化したと教わったような気がするが
サピエンスがネアンデルタール人を侵略したらしい。
なぜそれができたのか。
それが著者ハラリ氏言うところの「認知革命」があって
想像力を持ち、虚構を作り出すことができてしまって
虚構によって何万という人をひとつにできるという。
まぁビックリポンな視点でしたわ。
それで集団となってネアンデルタール人滅ぼしちゃったらしいんだわ。

この本のことまったく知らない方でしたら
虚構って何?と思うかもしれないけれど、すべてのものですわ。
企業も国家も。なかでも「お金と思想(宗教も含むかと)」
この二つは最大のものと私は思う。
これで何万人、何千万人が集団になれるのだ。
想像力を持ったということが我々を頂点にしたのですねぇ。
(この本のおもしろさのひとつがハラリ氏のジョークっぽい書き方
 「たとえばサルにそのバナナを私にくれたら、君は天国に行けるよ」
 と言ったってサルはバナナをくれたりはしないというようなこと
 書いていたような気がします)

虚構かぁ。千円札はただの紙切れだけれど
これに価値があると皆が信じているから価値がある。
今まで当たり前のことがどれも???となり
チコちゃんではないが「それってな~に?」である。
確かに虚構だと感じるものはあった。
株価なんてまさにそう。
100円で買って、110円になって10円儲けていると思っても
現実にその株を売って110円を手にしなければ虚構だ。

本から衝撃受けると同時に、韓国の連続ドラマで見ていて
とどめに偶然観た映画もそんなだから
「今日会った人はこの世の人か?」と思ってしまったり
今私が持っているいろいろな価値観もどうでもいいものにも思える。
台所で食事を作りながら、
「何であれ、今生きてご飯食べてまた生き延びる、これが現実だ」
と思った次第です。

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