2022/04/17

昔、内膜症だったのだが

もう昔話なので書こうと思うのだが
30年ほど前、しかも4月24日。
ちょうど30年前か29年前かそのあたり。
急な腹痛で救急車で入院。
あまりの苦しみ様なので翌日開腹手術となった。
腹痛の原因は腸閉塞、でも術前の診断でそれはわからなかった。
つまり誤診、まぁそれは置いておいて。
開腹して腫れていた右の卵巣と筋腫を摘出した。
術後の説明で私は『子宮内膜症』という病名を初めて耳にした。

30年前はそんなに知られた病名ではなかった。
数年後発足した日本子宮内膜症協会の活動にも参加した。
活動の一つ、神奈川の自助グループを仲間と作り
その仲間とは今でもひと月に1回会合をしている。
発足当時からの仲間だから今は皆閉経を迎えており
もう内膜症で苦しんでいるという話はない。
だから会合と言ってもおしゃべりがメイン。
でももちろん情報交換もしている。

最近の会合で久々に内膜症の話となった。
内膜症をもつ人はもたない人より動脈硬化のリスクが高い。
そういわれればそうなのだとわかる話だが
ちょっと私はショックを受けたのは否めなかった。
内膜症は炎症性疾患だから
若い時に内膜症を発症し閉経までの長期間
その炎症にさらされているのだから
当然と言えば当然な話である。
しかし30年前は「生理痛がひどい」とか
「チョコレート嚢胞はどのくらいの大きさ」
「不妊治療どうする」などなど
痛みや臓器へのアプローチばかりであった。
動脈硬化なんてだれも言わなかった。

私は残した左の卵巣の嚢胞も大きくなり
チョコレート嚢胞のガン化リスクを説明され
その時もショックが大きくかなりへこんだ。
医者はリスクを時にパーセントで話するが
聞かされている私にそれは
「この数字でお悩みください」としか聞こえない。
40%と言われようが、10%と言われようが
当事者の私としてガンになるか、
ならないかのどちらかしかないわけで、
つまりゼロか100なのである。

閉経し内膜症のことを考えなくなって久しい。
そんななので突然動脈硬化のリスクが高いという話。
あ~ぁ、という気分であった。

近年それがわかってきたから
きっと今は内膜症治療とともに
血管も観察しているかもしれない。

30年前は本当にこの病名知っている人は少なかった。
私はベッドの上で執刀医から説明を受け
「これから治療していきましょう」と言われ
「??? 手術し終えたばかりで治ってないわけ?」
当時は『内膜症=ひどい生理痛』であった。
しかし私はほぼ痛みはなかったのだった。
だから医者に「えっ?ないの?生理痛」と言われた。
そんな時代でしたわ。

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