そのうち彼女は外階段の下の庭仕事の道具置き場で
自身がすっぽり入れる箱をみつけ、その中に納まっていた。
『まぁ、こんなところ、良く見つけたわね』
外猫は外猫なのだが、やはり冬の寒い時期は心配。
夜になると夫は自分の飲みほしたFINLANDIA(ウォツカ)の瓶に
ストーブの上にのせてあるやかんに沸いた湯を入れて
そのまま直接だと熱いから新聞紙でくるんで
箱の奥に煮干しとともに入れておいた。
「湯たんぽとえさがあったほうがいいだろう」
(それが本当に彼女にとって暖かだったかは不明)
ちなみに普通の石油ストーブですけれど
こういう暖房器を知らない子どももけっこういて
触ろうとした子や赤い炎を見つめ続けるなど。
カレーとかお鍋とかもちろん作ってます。
私たちの記憶が定かではないのだが
この湯たんぽ生活は二冬あったのではないだろうか。
その間に実家から時々泊りに来ていた猫が他界し
寿里子は家に入って寿里子と正式に名付けられた。
先日書いたように庭仕事をする私の足にスリスリするので
スリスリする猫→スリスリ→スリ となり、
これではちょっとまずなぁと思い漢字をあてた。
とにかくハンティングはよくやっていた。
ネズミもそのあと1回あった。
夜くわえて帰ってきたのだ。
玄関暗く、寿里子も黒いからわからなかった。
「お帰り」と声をかける。
足取り軽いなと思ったら
絨毯の上でいきなりサッカーをし始めた。
「?」小さなネズミである。
ギャ~ギャ~騒ぐ私。
調子にのって高く蹴り上げる寿里子。
その放物線の先に私のハンドバッグが口をあけていた。
慌ててバッグをつかみ、ちょっとの差でセーフ。
彼女が次にネズミを口にくわえた瞬間
寿里子ごと抱き上げて外に追い出した。
もちろん、手ぶらで帰ってくるのを待って
帰ってきてから一応ほめておいた。
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