2021/12/22

15歳の春には

もう2週間くらい経ってしまったが九州へちょっと行った。
兄がクリスマスまで滞在していて
「遊びに来ていいよ」と言ってくれたのだ。
福岡県糸島市、福岡市の隣で、さらに隣は佐賀県唐津市となる。
現在人気のある移住エリアという。

雑事が多く行くことをためらってたのだが、
二人のお子さんが糸島で生活している親友がいて
彼女から良いところだと常々聞かされていたし
「お兄様がいるならぜひ行きましょうよ。私も行くわよ」
となんだか勢いで行ってしまった。

近年は一人温泉ばかりだし、今回は旅行というより
そのお子さん(いろいろ事業しておられる)と兄を引き合わせるだの
歴女の親友と兄のおすすめスポットへ行くことがメインだった。

で、いろいろありましたが、こうして数週間経ち
印象に残った出来事をひとつ。

九州本土から渡船で15分くらいのところに小さな島がある。
姫島という名の1周4キロも満たない、人口は150人だか200人だか。
私が島好きと言ったら兄が連れて行ってくれたのだ。
姫島は観光地とはいえず、半周遊の道しかないし
あとは山頂をめざすしかない。
島民以外で渡船に乗るのは釣り人ばかりである。
兄はすでに1週間ほど前に訪れているという。
朝8時ちょっとすぎに姫島につく船で渡る。
港ではフレンドリーな猫たちも迎えてくれる。
まっ、そうでないヤツラもおりましたけれど、
そんなヤツラでさえ、おだやかな顔つきなので幸せなのだな。

「船着き場に女の子が一人ポツンと来る船を待っていたんだ。
 なんでだろうと思っていたら、新聞を待っていたらしい。
 その後彼女は自転車で配達するんだ。今日もいるだろう」
果たして中学生くらいの少女が立っていた。
そしてそれを受け取り配達していた。

学校のある西の突端(唯一の小学校と分校の中学)まで
のんびりと往復して港に戻り
唯一の商店に入りお話を伺った。
偶然にもお応えくださったのが今朝の新聞少女の母上だった。
もう数十年(だと思う)も新聞配達は中学生の仕事なのだと。
このお金が学校に支払われ、修学旅行とか学校のことに使われる。
現在1年生のこちらのお嬢さんともう一人、つまり二人。
この二人だけが中学生だというのだ。
2年生も3年生もいない。
だから今年はこの二人だけで確か1週間交代でやってるらしい。
(去年は3年生でもいたのだろうか?
 うかがえばよかった)

中学は教科によって先生が違うから
先生の総数は当然二けたおられるわけで
船で渡ってきてくれるのね。
ほぼマンツーマン授業で、生徒の成績も良いという。
でも私が一番印象に残ったのは次の話だった。

高校はどうしても渡らなくてはならない。
通える高校もあるが、別を目指すのであれば
下宿なり、一人暮らしをしなくてはならないのだ。
「15の春、っていうけれど本当にそう」
だから中学の先生方は
「学業もだけれど15歳までに自分で判断し、
 決断できる人間に育てること。
 それを重要視してくれてます」

このお店には人が集まれるスペースが隣にある。
4人掛け食卓テーブルが2つ3つ、って感じね。
飲み屋さんなんてないから、
夜はここに集まって飲むとかやるらしい。
最後の船で子どもたちが戻ってくるのを待つとかも。

で、なんでも売っていますけれど
ドア開けて一番目立つところにはなにがあったか。
なんでしょう。。。お考え下さい。
たぶん当てられないよ。

カラービニールテープ。
五島列島、福江島のフェリーのりばの売店では
カラー紙テープがたくさん売られていて
それはおわかりのように島を出ていく人や
試合の遠征に行くとかでフェリーに投げられる。
そんな記憶があったから紙テープかなと思ったのだが
こちらにあるのはビニールテープだった。
「なんで?」「釣り人には必須でしょ」
そうなんだ、知らなかった。
でもなんで?

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